かぼちゃ美術館

かぼちゃ美術館とは?
かぼちゃ美術館とは、世界的に有名な前衛芸術家である草間彌生(くさま やよい)氏の作品のうち、特にかぼちゃに関する作品を主に扱った私設美術館です。草間彌生氏は、長野県松本市に1929年3月22日に生まれ、早くから旺盛な芸術活動を展開し、その芸術家としての才能を開花させていきます。10歳の頃より水玉と網模様をモチーフに絵を描き始め、水彩、パステル、油彩などを使った幻想的な絵画を制作していきました。その強烈でエネルギッシュな作品は、当時16歳で「第一回全信州美術展覧会」入選を果たす快挙からもその片鱗をうかがい知ることができます。
とは言っても、筆者自身もこのかぼちゃ美術館に足を運ぶまでは草間彌生氏を知らないずぶの素人でしたので、実際に作品を見るまでは懐疑的な感もありました。しかし、実際に草間彌生氏の作品やそのいでたちを目の当たりにすると、かなり衝撃を受けました。
ただの点の集まり、ドット柄でここまで迫力ある作品に仕上げていることに驚きました。はじめは「何と奇抜な…」と若干引いてしまう感じがあるのですが、少し見続けていくと何だか落ち着いてくる感じがします。そして最後には吸い込まれていくような魅力を感じてしまう作品、それが草間彌生マジックなのかもしれませんね。まさにこの典型的なハマリパターンに筆者も引き込まれていきました。
美術館内部は、個人邸宅の延長といった私設美術館ですので、館長さんのアットホームな出迎えでスタートします。入館するのに普通の戸建てにあるようなインターホンを押して入るのにはちょっと驚きますが、この館長さん、草間彌生氏の大ファンであることは当然のことながら、とにかくお話好きでとても人柄の良い方です。筆者などは草間彌生氏に関する予備知識無しに伺ったので、話しもそこそこになってしまう状況でしたが、これが草間彌生氏のファンの方でしたら、それはもう丸一日おしゃべりで費やしてしまうのではないかと思ってしまうほどです。
向かって右側の建物が草間彌生氏メインのもので、左側の建物は一階がかぼちゃに関する作品を中心として、二階は横尾忠則氏ほか、館長の個人的趣味のお部屋…といった感じの異色の空間になっています。それも、個人邸宅の延長という背景があるので、「よそ様のお宅のよそ様のお部屋」といった感じがあり、とても不思議な気がします。
最近では、携帯電話auのデザイナーズ携帯「iida」において「Art Editions YAYOI KUSAMA」として、草間彌生氏のデザインした携帯電話が2009年7月30日に100万円(100台限定)で2種類、10万円(1000台限定)で1種類が発売されました。このニュースをご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このかぼちゃ美術館への訪問を機に、草間彌生という世界でも活躍している芸術家を知り、そしてその作品に魅了させることとなりました。そのきっかけを作ってくれたこのかぼちゃ美術館には、感謝の気持ちを抱くとともに、草間彌生氏と共に益々のご発展を心から祈っています。
※余談ですが、草間彌生氏は2010/3/22をもって81才になられました。その年齢にもかかわらず、今でも変わらないエネルギッシュな芸術活動には感服いたします。
かぼちゃ美術館へのアクセス方法
バスでお越しになる方は、湯河原駅発湯河原温泉行に乗って約10分、小学校前バス停で下車、そこから徒歩5分です。閑静な住宅街の中にありますので、ちょっと分かり辛いかもしれません。車の場合は近くに専用駐車場がありますが、2009年8月現在では2台分と少ないので、空いていない可能性も十分にありますのでご注意下さい。かぼちゃ美術館入口に専用駐車場までの案内図が載っています。近隣は住宅街ですので、当然路上駐車は厳禁です。じっくりと見学する予定の方は、 バスやタクシーで向かうのが確実かもしれません。
かぼちゃ美術館 詳細情報
- 利用時間:10:00-18:00(火曜定休)
- 利用料金:大人900円、高校生以下500円
- トイレ:あり
- 駐車場:近くに無料駐車場有
- お問い合わせ先:かぼちゃ美術館(0465-63-7210)
※掲載の情報は、記載時点での情報に基づいております。上記詳細情報は最新の情報ではございませんので、予めご了承下さい。もし変更事項等お気づきになりましたら、お問い合わせフォームよりご一報頂ければ幸いです。適時情報更新させていただきます。